Firefox 64 for developers

Firefox 64 は、米国時間 2018 年 12 月 11 日 にリリースされました。このページでは、開発者に影響する Firefox 64 の変更点をまとめています。

ウェブ開発者向けの変更点一覧

開発者ツール

廃止

HTML

変更なし。

CSS

廃止

SVG

変更なし。

JavaScript

API

DOM

Service workers

メディア、Web Audio、WebRTC

廃止

  • ウェブ互換性の問題を緩和するために Firefox 63 で追加した Window.event プロパティで別の問題が発覚したため、設定 (dom.window.event.enabled) で制御するようにして、Release 版はデフォルトで無効化しました (Firefox バグ 1493869)。注記: これは実際には Firefox 63 のリリースサイクルの後期に実施しましたが、念のためここで言及します。
  • LocalMediaStream インターフェイスと、その stop() メソッドを削除しました (Firefox バグ 1258143)。このメソッドは LocalMediaStream の非推奨化によって使用できなくなりました。全体のストリームを停止する方法については 映像ストリームの停止 セクションをご覧ください。
  • AudioStreamTrack および VideoStreamTrack インターフェイスを削除しました。これらはしばらく前から非推奨でした (Firefox バグ 1377146)。この機能は MediaStreamTrack に統合されました。トラックは kind プロパティの値で、audiovideo といった値で識別します。

セキュリティ

プラグイン

変更なし。

WebDriver conformance (Marionette)

API の変更点

バグ修正

  • WebDriver:PerformActions で、Shift キーと合成したイベントが大文字にならない問題を修正しました (Firefox バグ 1405370)。
  • コンテンツプロセス内のタブがナビゲーション中に複数回変化したとき、WebDriver:Navigate がハングアップする場合がある問題を修正しました (Firefox バグ 1504807)。
  • パフォーマンスを向上させるため、および Firefox のメモリー使用量を削減するために、新しいタブやウィンドウがデフォルトで読み込むページを about:newtab から about:blank に変更しました (Firefox バグ 1506643)。
  • さまざまなページで表示されて要素との対話を失敗させていた、コンテンツブロックを紹介するパネルをデフォルトで無効にしました (Firefox バグ 1488826)。

アドオン開発者向けの変更点

API の変更点

メニュー

  • 拡張機能で独自のコンテキストメニューを設定するために contextmenu DOM イベントから呼び出すことが可能な、browser.menus.overrideContext() API を新設しました。この API は、拡張機能が Firefox のすべてのデフォルトのメニュー項目を隠して、独自のコンテキストメニューの UI を提供することを可能にします。このコンテキストメニューは、拡張機能が提供する複数のトップレベルのメニュー項目で構成され、任意で別の拡張機能のタブやブックマークのコンテキストメニューを含むこともできます。詳しくは こちらのブログ記事 をご覧ください。
    • browser.menus.overrideContext() を実装しました (Firefox バグ 1280347)。
    • デフォルトのコンテキストメニューを隠すために使用できる showDefaults: false オプションを実装しました (Firefox バグ 1367160)。
    • browser.menus.overrideContext() が使用されていても、moz-extension:// 文書 URL をマッチさせるために documentURLPatterns を使用できるようになりました。この方法は、独自のメニュー項目を特定の文書に限定させることを確実にできます (Firefox バグ 1498896)。
  • menus.create() (en-US) および menus.update() (en-US) の新しい viewTypes プロパティを使用して、アドオンでコンテキストメニューを表示可能にするかを制限できるようになりました (Firefox バグ 1416839)。
  • menus.update() (en-US) が、既存のメニュー項目のアイコンを更新できるようになりました (Firefox バグ 1414566)。
  • メニュー項目がクリックされたとき、どのマウスボタンを使用したかを拡張機能で検出可能になりました。これは menus.OnClickData (en-US) の新しい button プロパティを使用して判断できます (Firefox バグ 1469148)。

ウィンドウ

  • windows.create() (en-US) メソッドで新たに cookieStoreId オプションが使用可能になりました。これはウィンドウが開かれたときに作成されたすべてのタブで使用する CookieStoreId を指定します (Firefox バグ 1393570)。

プライバシー

  • privacy.websites (en-US)cookieConfig プロパティは、behavior プロパティを受け入れ可能なオブジェクトです。このプロパティが、新たな値 reject_trackers をとれるようになりました。これは、拡張機能にトラッキング Cookie を拒否するよう指示します (Firefox バグ 1493057).

devtools.panels API

マニフェストの変更点

  • page_action マニフェストキーの新しいプロパティである pinned で、拡張機能をインストールする際にロケーションバーへページアクションをピン止めするかを制御できるようになりました (Firefox バグ 1494135)。
  • Windows のネイティブマニフェストで、レジストリキーを始めに 32 ビットのレジストリビュー (Wow6432Node) で確認して、そのあとに "ネイティブ" のレジストリビューを確認します。アプリケーションで適切なビューを使用してください (Firefox バグ 1494709)。
  • chrome_settings_overrides フィールドの search_provider オブジェクトが、新たに suggest_urlsuggest_url_post_params (Firefox バグ 1486819)、 search_url_post_params プロパティを持てるようになりました。

関連情報

過去のバージョン