Firefox 66 for developers

Firefox 66 は、米国時間 2019 年 3 月 19 日 にリリースされました。このページでは、開発者に影響する Firefox 66 の変更点をまとめています。

ウェブ開発者向けの変更点一覧

開発者ツール

HTML

  • file: URL から読み込んだ UTF-8 エンコードされた HTML (およびプレーンテキスト) ファイルについて、<meta charset="utf-8"> または UTF-8 BOM がないものもサポートしました。このようなファイルをサーバーにアップロードする前に、ローカル環境で作業しやすくするためです。サーバーでは、このようなファイルに Content-Type HTTP ヘッダーで charset=utf-8 を送信しなければなりません。ローカルファイルで使用する検出方法は、ネットワーク環境の逐次読み込みで問題が発生します (Firefox バグ 1071816)。

廃止

CSS

SVG

変更なし。

廃止

JavaScript

変更なし。

API

API の追加と変更

  • Release 版の Firefox 66 を公開した後すみやかに、音声の自動再生がデフォルトでブロックされます (Firefox バグ 1487844。ロールアウトについては Firefox バグ 1535667 をご覧ください)。この機能は、すべてのユーザーへ段階的に適用されます。

DOM

DOM イベント

  • InputEvent.inputType プロパティを実装しました (Firefox バグ 1447239)。
  • Window.event および Event.returnValue プロパティ (元は IE の独自機能であり、互換性の理由でほかのブラザーもサポートしました) を、Firefox 66 で再導入しました。それぞれバージョン 63 や 64 で追加した後、互換性の問題で再び削除していました。
  • バージョン 66 より、keypress イベントオブジェクトの KeyboardEvent.keyCode プロパティが 0 であるとき、値が KeyboardEvent.charCode と同じになります。逆に charCode が 0 であるときは、keyCode と同じ値になります。このミラーリング動作はほかのブラウザーと一致しており、これに関連する互換性の問題のほとんどが解決すると思われます。ただし 一部の JavaScript ライブラリーで、ブラウザー検出によって新たな問題が発生する可能性があります。仕様書の用語では、split model から conflated model に切り替えました (UI Event 仕様書の How to determine keyCode for keypress events をご覧ください)。

メディア、ウェブオーディオ、WebRTC

  • 新しい AV1 動画コーデック を macOS および Windows (Intel プロセッサー用) で、デフォルトで有効にしました。Linux は Firefox 67 でサポートする予定です (Firefox バグ 1521181Firefox バグ 1452146Firefox バグ 1534814)。
  • MediaDevicesgetDisplayMedia() メソッド (navigator.mediaDevices.getDisplayMedia() として使用可能) を追加して、仕様書に一致させました。このメソッドは、スクリーンまたはスクリーンの一部を MediaStream として取得して、操作または共有できます (Firefox バグ 1321221)。
  • スクリーンやウィンドウの内容を取得するための、Firefox 独自の getUserMedia() に基づくメソッドを最終的に非推奨にする取り組みの一部として、非標準の mediaSource 定数を値 screen および window と同等に扱うようになりました。どちらも、ユーザーが選択するスクリーンやウィンドウのリストを提供します (Firefox バグ 1474376)。
  • ローカル出力の RTCRTPStreamStats (en-US) オブジェクトに qpSum (en-US) を追加しました。これは、ビデオトラックで送受信するすべてのフレームの量子化パラメーターの合計を表します。この値が高ければ、ストリームはより圧縮されていると考えられます (Firefox バグ 1347070)。
  • 将来の Firefox で Feature Policy をサポートするための取り組みで、コンテンツに適切なオリジンが存在しない状況では getUserMedia() を使用できなくなりました。例えばサンドボックス化された <iframe>、ユーザーがアドレスバーに入力した data URL から呼び出した場合です。詳しくは MediaDevices.getUserMedia() ページの セキュリティ セクションをご覧ください (Firefox バグ 1371741)。

廃止

ネットワーク

セキュリティ

変更なし。

プラグイン

変更なし。

WebDriver conformance (Marionette)

API の変更点

  • 新しい閲覧コンテキストを開く操作をサポートするため WebDriver:NewWindow を追加しました。ウィンドウまたはタブのいずれかを開くことができます (Firefox バグ 1504756)。
  • 指定した要素が現在の閲覧コンテキストに含まれていない場合に、WebDriver:SwitchToFrameno such element エラーが発生するようになりました (Firefox バグ 1517196)。
  • WebDriver:ExecuteScript および WebDriver:ExecuteAsyncScript が、仕様書に準拠しない scriptTimeout 引数をサポートしないようになりました。代わりに WebDriver:SetTimeout または timeouts 機能を使用してください (Firefox バグ 1510929)。
    • さらに、不定のスクリプトタイムアウトをサポートしました (Firefox バグ 1128997)。
  • WebDriver:SetWindowRect が、応答でウィンドウの状態を返さないようになりました (Firefox バグ 1517587)。

バグ修正

アドオン開発者向けの変更点

API の変更点

メニュー

  • type (en-US) が "bookmark" である拡張機能のメニュー項目が、ブックマークサイドバー (Ctrl + B) およびライブラリーウィンドウ (Ctrl + Shift + B) にも表示されるようになりました (Firefox バグ 1419195)。

マニフェストの変更点

変更なし。

関連情報

過去のバージョン